秋葉原は今日も、朝から人が多くて、人息れにむかえりそう。
う~、朝から、暑いです。。・゚・(ノД`)
上からは太陽、下からはアスファルトの副射熱・・・全身コンガリ焼き上がっちゃいます。
僕の出身地、松舞町とは異質の暑さです。
初めまして、村下隆文って言います。
都内の専門学校に通う20歳です。彼女居ない歴20年です。
―――――――――7月20日(月)―――――――――
 秋葉原
(・_・)エッ、なぜ、朝から秋葉原に居るかって?
そうそう「オタク」だから・・・
違~う(゚Д゚)凸
デートですよデート。(^◇^)v
何で秋葉原かって?
うん、話せば長くなるんですが・・・

名前は、紫苑って言うネットフレンドなんです。紫苑はもちろんハンネです(ちなみに僕のハンネは賛否両論有るんでしょうが「御主人28号様」です・・・)
つまり、今日はオフデートなんですよ♪(ただのオフ会じゃないの?って、言われそうですが、紫苑ちゃん自らオフデートって、書いていたから間違いなくデートです!)
ん?出会い系?
ちっ違いますよ~、普通にアーティストのBBSで、仲良くなったんですぅ(・へ・)フンッ
紫苑ちゃんの、パソコンが調子悪いって書いてあったから、色々と解決方法を教えてあげたんです。
本当は禁止なんですが、そのうち直にメールでやり取りする様になって、意気投合しちゃって、今回パソコンを新調したいってメールが来たから、「んじゃあアキバに買いに行こうか」って話になって・・・
やっぱり、デートじゃないじゃんって・・・( ̄□ ̄;)!!
そう言えばそうですねOh my god!/( ̄口 ̄;)\
ん~でも、紫苑ちゃん自体がデートだって言ってるし・・・
大体、考えてみたら向こうは高校生だって言ってたけど、年齢サバ読んでるかも知れないし・・・
いや・・・それ以前にネカマだったり・・・
いたずらだったりして・・・ρ(..、) ヾ(^-^;)

ちょぴり、ブルーな気分とワクワク感と入り混じった気分で、待ち合わせ場所のANIMATEの前に立っていました。
もうすぐ待ち合わせの12時です・・・
しかし、さすがアキバですね~色々な種族が入り乱れてます・・・一般ピーポーやオタク系などの人間に混じって、スーパーサイヤ人や猫とのハーフの人達や・・・(笑)
メイドさんも、沢山居ますね・・・必死にチラシを配ってます。
一人のメイドさんが電気街口の方から歩いて来て、僕の前に立ち止まりました。
あ~こら、折角のデート?なんだから、邪魔しないでくれよ。メイドカフェなんか行ってる場合じゃないんだよ~
「御主人28号様さんですか?」
あ~、だからこんな街中でそのハンネを言うなぁ~、もう少しまともなハンネにしておけば・・・!
∑(゚ω゚ノ)ノ えっ?えぇ~? なんで僕のハンネを知ってんだ、このメイドさん?
「やっぱりそうですね、初めまして紫苑です」
改めて、彼女の方をじっと見つめる・・・
ゴスロリファッション?・・・いやどう見てもメイド服です・・・
「あっ、はい・・・御主人様28号です・・・」
ひょ、ひょっとして、新手のキャッチに引っ掛かってしまったかぁ(´A`)=3
「えへぇ、ビックリしちゃいました?この格好・・・、この格好で山手線乗るのって、結構度胸いったんですよ~」
あ~そんなアニメ声で訴えられたら、僕の潜在意識の中のオタク魂に火が点いちゃうじゃないですか。
「あっ・・・コスプレお嫌いですか?」
「いっいや・・・全然・・・ただちょっとビックリしただけ・・・」
「すっスイマセ~ン、御主人28号様~」深々と頭を下げる紫苑ちゃん。
う~ん、僕のハンネがシチュエーションにぴったりハマってます(笑)
「そんな、謝る事無いって・・・ そうだ、お昼もう食べちゃった?」
「えっ?まだですぅ~御主人28号さまぁ~」
・・・・・
まっまぁ、いっかぁ~

いっつもなら、その辺りのラーメン屋で、済ます所なんですが、今回は何て言ったって、デートですから。少しは、オシャレなお店で食事したいですよね。
もう一度言いますけど、デートですから~ぁ
ネットであれこれ調べた結果、移動距離とお財布の中身と相談して、秋葉原UBXの中の、コース料理のお店に行きました。
「うわぁ~、結構オシャレなお店ですねぇ。いっつも、秋葉原行くと、ケンタかラーメンばっかりですから・・・」
うっ・・・、ラーメン屋でも全然OKだったって事かぁ・・・
「へぇ~紫苑ちゃん、アキバとか来るんだ。」
「はい、友達とちょくちょく来てますよ」
友達?・・・
「あっ、もちろん女友達ですよ。男子の知り合いなんて居ないですからぁ」
「そっそうか・・・。でも、女の子同士でアキバ行っても、遊ぶ所少ないしょ?」
「う~ん・・・そうですよね・・・いっつも何してるんでしょう私達・・・てへっ」
ペロッて舌を出す紫苑ちゃんが、妙に可愛くって、思わず見惚れてしまいました。
「やだ~、御主人28号さま~。そんなに見つめないで下さいよぉ」
この店でその名前は~
さすがに秋葉原とは言え、周りとの温度差を感じます。
「そう言えば、未だ本名言って無かったよね。俺、村下隆文。」
彼女は少し困った顔をしたけど、「私の本名は、秘密ですぅ~」
「あっ、ずるくねぇ(笑) まぁ、良いけどね。みんなからは、よく村さんって呼ばれてる。」
「え~、折角御主人28号様って、抵抗なく言える様になったのに~」
う~ん( ̄~ ̄;) 困った・・・
「でも、御主人28号様が、そう呼べっておっしゃるなら、そうするですぅ」
・・・そんなうるうるした瞳で見つめないでくれ~マジでやばいよ俺・・・
「ところで紫苑ちゃん、今回、どんなパソコンに買い換えたいの?」
「え~っとぉ、紫苑はですねぇ・・・う~ん・・・パソコンの事よく分かんないですからぁ。とりあえず、iPODに繋げれて、外でもネット出来るんなら、それで十分ですぅ」
「う~ん、それなら、持ち運びやすいネットブックが良いかな。あっ、オンラインゲームとかするの?」
「はい、すごく大好きですぅ。メイプルストーリーやテイルスウェイバー結構ハマりましたね」
「テイルスは、僕もハマったなぁ 案外、一緒にパーティー組んでたかもね。」
「あはっ・・・それは有りうりますね ねぇ今度一緒にパーティー組んでみましょうね」
「そうだね・・・その時は又連絡するよ・・・あっ、で、話戻るけど、オンラインゲームとかするなら、スペックが良い方がいいよねぁ・・・予算は如何ほど?」
「一応、3万円持ってきました、後、コンビニか銀行行けば、2万は下ろせますぅ」
う~ん、最高5万かぁ・・・ちょっと予算的には厳しいかな・・・
「ネットブックだと、結構CPUに負担かかっちゃいますよね・・・。きっと外でまでオンラインゲームする事無いですから。家にはもう一台、デスクトップパソコンが有りますし・・・」
えっ?なんだ他にもパソコン有るんだ・・・結構リッチだなぁ(・_・;)
「じゃあ、ネットブック路線で決定だね」
「はいぃ~そうしますぅ~」

「あ~、美味しかったですぅ~、ピザとパスタのコース料理って、初めてぇ。でも本当に御馳走になって良かったんですかぁ?」
「んっ? いいよいいよ。」
「じゃあ、今度は紫苑がデザート御馳走するですぅ。その前にパソコン見に行くですぅ」
紫苑ちゃんは僕の腕を掴んで、グイっと引っ張った。
参ったなぁ・・・いきなり積極的なんだから・・・
「あのぅ~村下さん、お店を出た事ですし、また、御主人様って呼んでもいいですぅ?」
いや・・・それは、ちょっと・・・あ~、そんなに瞳をうるうるさせながら、見ないでくれよ~
あ~、もういいやぁ、こうなったらトコトン今日のデートを楽しむぞ。
「いいよ、紫苑ちゃん」
「わ~い、紫苑ギガント幸せだお。ありがとうございます、御主人28号さまぁ」
「いや、28号は要らないから(笑)」
「はい、御主人様」
そして、僕達は中央通りの一本裏側に有るパソコンショップが集まった通りへと、歩きだした。
歩きながら、オンラインゲームや、そこから派生してアニメや漫画の話題に・・・
僕も、そっちの少しオタクっぽい話題、嫌いじゃないから結構話が弾んじゃってます。
もし、もっと早く紫苑ちゃんと知り合っていたら、成人式を迎える迄、まともに女の子と話出来ないなんて事は、無かったんだろうなぁ
・・・そう言えば、いつ治ったんだろう?女の子の前で緊張する癖。
そうか、治ったと言うよりは、紫苑ちゃんがこんな明るい(明る過ぎ?って言うか脳○気?)性格だから、普通に喋れてるんだろうな。
「御主人さまぁ~、どうにかしましたあぁ?」
「えっ、ごめんごめん・・・しかし、紫苑ちゃんって、ほんと明るい女の子だね。」
「やだ~、御主人さまぁ~、紫苑そんな事言われたら照れちゃいますぅ」
萌え~・・・う~ん、この甘えたアニメ声は、癖になりそうだ・・・

ひと通りショップを回り終わった頃には、午後3時を回ってました。
「御主人さまぁ~、紫苑疲れたですぅ~どっかで休憩したいですぅ」
そうだよな、ひと通りショップ回って目星を付けたし・・・休憩しながら作戦会議でもしようかな・・・
「ゴメンゴメン、気が付かなくって、どっかで冷たいジュースでも飲もうか?」
「なら、イイお店を紫苑知ってますぅ・・・そこのクレープがギザウマス」
そう言うと、紫苑ちゃんは、僕の手を握って歩き出した。
せっ積極的だなぁ(^^ゞ
「ここですぅ、御主人さまぁ・・・あっ、お店の中では『御主人さま』は禁止ですよね♪」
僕は、コーラとチョコクレープ、紫苑ちゃんはオレンジジュースにフルーツクレープを頼んだ。
「あっ、紫苑ちゃんのお勧めの店だけあって、確かに美味しいや。」
「でしょ~、ここのクレープは、仲間内でも有名なんですよぉ」
仲間内?なんの仲間内だぁ(゜_。)?
「それで、よさそうなネットブック有りましたぁ?」
「あ、ああ・・・最初の方に行った、ソフマップの中古デジタル・モバイル専門店が、一番品揃えも多くて、もしイーモバイルも一緒に買うんだったら、すごく安くなるよ。あっ、でも紫苑ちゃんは未成年だから、親の承諾書とか居るかぁ」
「・・・多分・・・いや、絶対大丈夫だと思います・・・」
「そう? じゃあ、これ飲んだら行こうか」
「はいなのですぅ~」

「御主人さまのお蔭で、ギザやっすく可愛い色のネットブック買えましたぁ」
紫苑ちゃんは、ピンクのネットブックを1円で購入する事が出来て御機嫌です。
ただ、不思議なのは、僕が他のPCをチェックしている間に、ちょちょちょっと、パソコンを購入した事です。
クレープ屋でも確認したけど、本当に親の承認とか大丈夫だったのかなぁ?
「それじゃあ、御主人さまぁ、今日は本当にありがとうございましたぁ。紫音は門限が有るから、もう帰りますぅ また、デートに誘って下さいねぇ~」
そう言いながら、紫苑ちゃんはメイド服のスカートを翻しながら、雑踏の中に消えていった。
う~ん、本当紫苑ちゃんはギザカワユス♪
でも、本当に次のデートなんて有るんだろうか? ちょっと、不思議ちゃんだけど、絶対彼氏が居てもおかしくないよな・・・
♪♪♪
!?メールです、ひょっとして紫苑ちゃんから?
・・・・・・残念、同じクラスの友人小倉からでした・・・
何何・・・「合コンメンバーに欠員が出たから、来ないかって? 今日6時に御茶ノ水駅前に集合。料金は前払いで徴収済みだから、要らないぞ」かぁ・・・
そう言えば、あいつ等今夜アニメ系専門学校の女子達と、合コンするって言っていたなぁ
うん、なんか、紫苑ちゃんに勇気をもらっちゃいました。参加してみようかぁ。
「了解、直ぐに向かう」そう短く返信メールを打つと、僕は中央線に飛び乗った。

御茶ノ水に着いたのは、ちょうど6時でした。
雑踏の中に、友人達を見つけ軽く手を挙げる。
あっちも僕に気付いて、手を振り上げている。
「いよ、村さん、女子高生とのデートはうまくいったか?・・・うまくいってんなら、今、こんな所に居ないかぁ」
ははは・・・って笑われた。
いや、小倉よ、笑っている場合じゃないし・・・
「ところでなぁ、今日の合コン相手だけど、他のクラスの奴に聞いた話だと、あの専門学校の女子は、オタクが多いらしい・・・そう所謂、腐女子の集まりらしい。」
「マジ? ひょっとしてそれで、ドタキャンが出たの?」
小倉は、コックリ頷いた。他のメンバーも、少し冴えない顔をしている。
「なぁ・・・あの子たちじゃねぇか?」メンバーの一人が、交差点の向こうを指差した。
すわっ・・・セーラー服着た女の子や、訳の分かんないコスチューム身に纏った女の子の集団が、歩いてくるぞ・・・Σ(゜ロ゜ノ)ノ ヒィィィィ!
その中に、見覚えのある洋服を見つけた・・・
紫苑ちゃんと同じ、ゴスロリチックなメイド服だ。
えっ!?紫苑ちゃん?
向こうも、こっちに気付いてずごく焦っている・・・やっぱり紫苑ちゃんだ。
「こんばんわ、村下さん・・・てへっ」
いや・・・てへって え~っ/( ̄口 ̄;)\
「あれっ?、何、知り合いなの?」他の女の子が、紫苑ちゃんに声をかけた・・・
「うん、ちょっとね」
「何だ、村さん、女子高生とデートしてる場合じゃないじゃん、こんな可愛い子と知り合いなんて」
いや・・・その女子高生が目の前に立ってんだけど・・・
「まぁ、立ち話も何ですからぁ~」そう言って、小倉が合コンメンバーを、飲み屋に案内した。

一頻り、騒いだ後、紫苑ちゃんが僕の横に座って来た。
「へへっ、驚いたでしょ、村下君・・・ごめんね、騙す様な事になっちゃって。実はね、うちの高校生になる妹が、勝手に私の名前を捩って、BBSに書き込んでたのよ。私の本名は、福富紫苑・・・紫に苑じゃなくて、詩に音で、詩音。パソコンの調子が悪いのは、本当よ。妹のパソコンなんだけどね。」
「いつ、妹と入れ替わったんだよ?」
「ん~っとね、パソコンの調子が悪くなってからかな。うちの妹はパソコンが実は苦手で、村下君との書き込みが続く内に、どんどん専門用語が飛び出す様になっちゃって、私が代わりに打ち込んでたのよ。だから、村下君が知ってる紫苑の殆どは、私の話なの。本当は今日その事をちゃんと伝えたかったんだけど、村下君はひょっとしたら、23歳の詩音じゃなくて、高校生の紫苑が好きなんじゃないかって、思ったら言いだせなくなっちゃって・・・だって、今日1日すごく楽しかったから・・・」
ふんふんって、聞いていた・・・23歳かぁ
「23!・・・俺より年上じゃん。紫苑ちゃんじゃなくて詩音さんじゃんかΣ(・ω・ノ)ノ!w」
「本当にゴメン・・・年上はストライクゾーンじゃない?」
う~ん・・・紫苑ちゃんじゃなかったら、悩む所だけど、紫苑ちゃんいや、詩音さんなら、全然OKだ。
「そんな事ないっすよ、詩音さん」
僕は、彼女の眼を真っ直ぐに見詰め、喋り続けた。
「俺、今日1日すごく楽しかったです。女子高生とか全然関係ないですよ、紫苑ちゃん・・・いや詩音さんと、もっと過ごして居たかったです。今度は詩音さんとして、デートしたいです。」
「えっ?」
うわ~、酔いに任せて、言っちゃったよ~・・・どうしよう・・・振られちゃうんかな?
詩音さんは、少し照れ臭そうに、首を縦に振ってくれた。
盗み聞きしていたのか、周りの連中が、俄かに騒ぎ始めた。
「お~カップル誕生~」「やったね、村さん」「恋愛氷河期抜けたね」口々に好きな事を叫んで囃したてる。
改めて、みんなで乾杯になった。
小倉がすりすりと、寄って来た。
「いや~、しかし、村さんがメイドマニアとは知らんかったなぁ・・・」
あっ、そう言えば、今日1日一緒に居たから、すっかり気にならなくなっていたわぁ( ̄○ ̄;)
小倉が詩音さんに話しかけている・・・
「詩音ちゃんって、メイド服似合いますねぇ~」
「えっ?何?気安く詩音ちゃんって、話しかけないでくれる? 詩音ちゃんって、呼んで良いのは御主人様だけなんですからね。ねぇ~御主人さまぁ」
そう言いながら、僕に体を摺り寄せて来た。
すわっ∑(゚ω゚ノ)ノ キュ!!! 詩音さんすっかり出来上がっちゃってます。
しかも、ツンデレ系になっちゃってます。(´A`;)ゞ
「う~ん、御主人さまぁ~」
甘えてくる詩音さんは、昼間よりもっとギザカワ・・・いや、ギガントカワユス
でも、僕の彼女は腐女子なんだぁ~/( ̄口 ̄;)\



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