4月中旬も、もう少しで終わりだと言うのに、昨日は東京に雪が降りました。
桜も散った、この時期に雪が降るなんて、やっぱり異常気象なんでしょうね。
そんな事を思いながら、駅からアパートに向かって歩いていたら、ついついイルカの「なごり雪」を口ずさんでいました。
「日向・・・」
不覚?にも、そんな言葉が僕の口から、こぼれる。
こんばんわ、洋介です。
―――――――――4月17日(土)―――――――――
東京に来て9カ月、松舞を離れてから、2年半が経ちました。
日向との結婚を、夢見ながら入社した会社なんですが、結婚どころか、どんどん日向との距離は離れて行くばかり。
せめてもの救いは、距離が離れれば離れる程、相手を思う気持ちが強くなっている点です・・・たぶん、日向もそうだと思う・・・思いたいです。
入社して松舞で2~3年働いて、収入が安定してきたら、日向に結婚を申し込むつもりでした。
大阪転勤が決まった段階で、退職していれば良かったのかも知れませんが、今の会社に勤める前に1年以上プータローしてましたから、離職する勇気が出ませんでした。
ここで数年働いたら、日向を大阪に呼んで暮らそうと考え始めた矢先に、今度は東京転勤です。
さすがに、この先どうなるか不透明過ぎて、日向を東京に呼ぶ勇気は湧いては来ませんね。

今日も明日も、取引先の会社の社外イベントの手伝いで、出勤です。
ガーデニング関係の会社のイベントでしたから、夫婦や親子連れも結構来てました。
そんな他人の幸せな風景を見ていたら、少し自分の境遇が嫌になってきた。
俺だって、ポカポカ陽気の休日、日向と手を繋いで、庭に植える植物を「あ~でもない、こ~でもない」って感じで、おしゃべりしながら買い物したいのに。
他人と自分の、幸せの尺度はもちろん違うと思うけど、そんなに極端には違わないと思う。
もちろんこのままズルズルと過ごす訳にはいかないと思ってますよ。
今の会社に勤めたまま、日向と一緒にはなれないのを、悟りました。
会社を取るか日向を取るかの、選択に迫られたら間違いなく日向を取ります。
そして、「ずいぶんと、寄り道してゴメン。これから先、一緒に暮らそう」って、手を差し出すつもりです。

アパートの手前に有る保育園の通用門から、保母さんらしき女性が、数名出てきました。
保母さんも、残業だったんでしょうか?
日向も頑張ってんだろうなぁ。
今もまだ、机に向かって書類を仕上げているのかも知れませんね。
あいつはあいつなりに、頑張っているんだから、俺だって頑張らなくっちゃいけませんよね。
向かっているゴールは、きっと一緒なんだろうから・・・。
そう思ったら、自分一人が辛いんじゃないって、気が付きました。
待たせるのも辛いけど、待つ方だって同じだけ辛いですよね。
とにかく、ゴール目指して頑張るしかないですよね、幸せと言うゴール目指して。

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