松舞ラブストーリー

山陰の仮想の町松舞町を舞台にした、様々な恋愛を見守ってやって下さいね

2009年03月

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松舞より温かいですけど、やっぱりまだ東京も朝は寒いです。
おはようございます、颯太です。
――――――――― 3月20日 ―――――――――
「やっぱ、寒いね~」俺の横で、朝ちゃんはは~って息を手に吹きかけてます。
「あげだな」って、言いながら深く深呼吸をしてみる。
冷たい空気が、一気に肺に入り、思わず噎せそうになる。
反対側のホームに電車が、静かに滑り込んで来る。
見上げた空は、グレーだった。


昨日の「サンライズ出雲」に乗って、今、東京駅に着きました。
今日から、東京でお互い生活を始めます。
松舞のホームでは、モリヒデやヒグラシ達が見送ってくれました。
列車の扉が閉まり、電車が動き出す瞬間は、少しだけ、寂しい気持ちと不安な気持ちが、入り交じった複雑な、気持ちになりました。
そんな顔を、見られたく無くて、少し顔を逸すと、目に涙を浮かべた朝ちゃんが…
俺は、無言で彼女の手を握り締めた。
「はっ」っと、俺の方を見る。
視線を逸らさずに俺は、「大丈夫だよ。これからは、ずっと側に居てあげるから」って、呟いた。
朝ちゃんは、小さく頷き、俺の手を強く握り返してきた。
そうだよね、俺がしっかりしなきゃ…


静かに、列車がホームに滑り込んで来た。
う~ん、まだ朝早いって言うのに、乗客が多いです。
自分の荷物に、朝ちゃんの荷物も抱えて、人の波に流される様に、乗り込んだ。
「凄い混んじょ~な、大丈夫?」
ちっちゃな朝ちゃんが、押し潰されない様に庇いながら、彼女の顔を覗き込む。
朝ちゃんは、俺に身体を寄せて来た。
「これからも、こうやって、守ってね」
小さな声で、呟いた。
周りには聞こえない様な小声で、「あぁ」とだけ答えた。
何か照れくさいなって、ドアの上の路線図に視線を逸らし、頭の中で今日の予定を、シュミレーションしてみた。
山の手線で、渋谷に向かい、東急田園都市線に乗り、三軒茶屋で降りる
朝ちゃんのアパートに荷物を下ろしたら、渋谷に戻り京王井の頭線に乗り換えて、下北沢の自分のアパートに行く。
渋谷まで、あと何駅だろうと思い、もう一度、路線図を見る。
え~っと、東京駅を出て、さっき止まった駅が、錦糸町だから…
錦糸町錦糸町…
あれ(゜_。)?
山の手線を二週しても、そんな駅名無い。
今度は、東京駅から、伸びている他の路線を追ってみる。
あっ有りました♪
総武線快速でした……って、電車が違うじゃん!
あちゃ~イキナリ電車間違えた。
「アノネ朝ちゃん、電車間違えたみたい、ゴメン」
「あっやっぱり~」
「山の手線って、緑色って、聞いてたから、電車に乗る時、アレッて思ったの」
いや、それなら早めに言って欲しかった様な…
取り敢えず次の停車駅新小岩で、人の壁を掻き分ける様に降りた。
「ゴメンな朝ちゃん」
ボソッと呟いた。
朝ちゃんは、クスッて笑い俺の手を強く握り締めた。
「気にしてないよ。颯太君と一緒なら、何処へ行っても、恐くないから。」
少し俯き、朝ちゃんの手を握り直した、俺に少し暖かい風が吹いた気がした。

雨です。たまの休みだと言うのに、気が滅入っちゃいます。
あっ、こんにちわ、洋介です。
--------- 3月1日 (日) ---------
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「一月行く、二月逃げる、三月去る」と言いますが、あっという間に 三月に入りましたね。
休みの日位、ボ~ッとしてたいのですが、平日は残業続きで何も出来ないので、休みとなると溜まった洗濯をしたり、部屋の掃除をしたりと、結構ドタバタとしています。
さっきやっとで、洗濯物を干しました。
とりあえず、コーヒーをいれて一休憩です。
開け放った窓から見える景色は、雨の街並みです。
信号が定期的に青黄赤と変わり、色とりどりの傘の花がせわしなく流れています。
松舞も雨かな?
ふっと、頭にヒナの笑顔が浮かんできた。
テーブルの上の携帯を手に取りメールチェックしてみる。
・・・新着メール無し
今日は、何してるんでしょうね、ヒナは。
そう言えば、正月に会って以来有っていないから、丸二カ月会ってないなぁ・・・
気が付くと指が勝手に、ヒナにメールを打っていた。
送信ボタンを押して、携帯をテーブルに置いた。
カップに残ったコーヒーを、グイっと飲み干し、おもむろにタバコを手に取り、火を点けた。

フ~ッ
・・・・・・
タバコの火を消し、コーヒーカップを口に持っていった。

・・・
あっ、飲み干したんだった。もう一杯飲もうかな。
・・・・・・
キッチンに行き、ヤカンに水を注ぎコンロにかけた。
・・・・・・
居間に戻り、テーブルの上に視線を落とす。
・・・・・・
笛吹ケトルが、口笛を吹き始めた。
キッチンに戻り、コーヒーカップにドリッパーをセットして、少しお湯を注ぐ。
コーヒー豆を蒸らしながら、居間へのドア越しにテーブルの上に、注意を向ける。
・・・・・・
蒸らし終わったコーヒー豆に、静かにお湯を垂らす。
♪♪♪
「来た♪」
慌ててテーブルの上の携帯を手に取る。
ポチポチっと・・・
何だ、後輩からのメールだ。

キッチンにコーヒーカップを取りに戻る。
・・・・・・
気が付くと、CDが止まっていた。
CDラックに視線を移す。
マッキーのアルバムが目に留まる。
「そう言えば、ヒナの好きな曲が、入ってたな」
CDを入れ替えて、再生ボタンを押す。
スピーカーから、静かな音楽が流れ始めた。
独りぼっちの静かな部屋の空気に、どんどん優しい音楽が染み込んでいく。
・・・・・・
窓の外は暗くなり、街頭の明かりがゆっくり、部屋に差し込んでくる。
・・・・・・
電灯を点けもせず、俺は町の明かりを静かに眺めていた。



「ねぇ、ヒナちゃん、話聞いてる? も~また、ボーッとしてるんだからぁ」
マコちゃんに、言われて私は我に帰った。
「う、うん。ちゃんと聞いてるよ。」
また空想してました(汗)。
うん、私がボーッとしてる時って、結構空想してるんですよね。

ごめんね、洋介。
真子と美結ちゃんと三人で、映画見て、カラオケ行ってました。
美結ちゃんを送り届けた、今、映画館に入る前に携帯の電源を切っていたのを思い出しました。
う~ん、私の事を放ったらかしにしてるから、その罰だよ、きっと。
帰ったら、ちゃんと電話するから、それまでもう少しモヤモヤしてもらおうかな。(笑)

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