松舞ラブストーリー

山陰の仮想の町松舞町を舞台にした、様々な恋愛を見守ってやって下さいね

2010年11月

「何でお前ら、昨日の夜、携帯の電源切ってたんだよ~」
「やだぁモリヒデ、そんな野暮な事聞かなくても、決まってるじゃないのよ、ねぇ楓ちゃん♪、」
予想通り、ヒデ兄は朝から御機嫌斜めです(^_^;)
「いやヒデ兄、俺達なんにもしてませんから。」
「そうだよ。お兄ちゃん安心してよ、健吾は優しかったんだから」
・・・いや、楓。今のセリフは余計に誤解を招くだろう(>_<)
おはようございます、健吾です。
―――――――――11月07日(日)―――――――――
今、ホテルの1階で、朝食バイキングを食べてます。
「本当にお前ら、何にもしてないんだろうなぁ?」
「もう、疑り深いんだからお兄ちゃん」
「そうよモリヒデ。あんたこそ人の事言える?」
「あの佳奈絵さん・・・それってぇ~」
楓がほっぺたを赤くして俯いてます。
「やだ私ったら、何言ってんでしょう。もう、これもモリヒデのせいだかんね。」
「馬鹿、ヒグラシが勝手に喋ったんだろ」
「って事はヒデ兄・・・ひょっとするとひょっとするって事ッすか?」
「馬鹿、健吾。昨日は、俺達何もしなかったんだぞ・・・」
「昨日はですか・・・ヒデ兄(^_^;)」
「うっ・・・ ちょっとおかわり取って来るわ、俺」


ふぅ~、取りあえずヒデ兄の追及は、かわせた様ですね(*^^)v
でも、携帯の電源を意図的に切ったのは・・・やっぱりヒデ兄に邪魔されたくなかったですからね。
もう一つ言うと、「何にもしていない」って言うのも、ちょっぴり嘘なんですけどね(^_^;)

‥‥‥ホテルの部屋に入った瞬間、部屋の電灯のスイッチが見当たらず、僕は焦ってた。
でも楓の機転で、目が慣れるまで僕らは、じっとしていました。
目が慣れて部屋の中を見渡すと、入口の所に注意書きが。
「へぇ~、ここにカードを差し込むと部屋の電灯が灯るんだ・・・ハイテクだな楓」
僕はそう言いながら、カードをスロットルに差し込んだ。
それと同時に電灯が灯り、落ち着いた雰囲気の明かりが僕らを優しく包み込む。
「わぁ~意外と素敵なお部屋~♪」楓が部屋を見渡しはしゃいでいます。
僕は、さっきまで差し込んでいた青白い街灯りが、なんとなく気になり窓を少しだけ開けてみた。
「うぉ、楓見てみろよ、対岸の明りがキレイだぞ」
楓が僕の横に座り窓の外を見る。
「本当だ、松舞じゃあ絶対に見れない風景だね」
そう言いながら、僕の頬にキスをしてきた。
「楓・・・」そう言いながら、僕は楓に唇を寄せる。
「・・・・・・・」「・・・・・・」
ブラウスの上から楓の胸にそっと触れてみる。
「ダメ健吾、私、今汗臭いから。取りあえずお風呂にしよ♪」
そう言いながら、楓は僕の腕を振り解いた。
「そうだな・・・」僕は、トボトボとバスルームに向かった。

「少し残念な気もするけど、焦る事は無いんだよな・・・夜は長いんだから」
そんな事を呟きながら、溜まっていくお湯を眺めていた。
「健吾~どうしたの?大丈夫?」
バスルームのドアから、楓が顔を覗かせた。
「おぅ悪い悪い、ボ~っとしてた。もう直ぐお湯が溜まるぞ楓」
「うん。ねぇ、一緒に入る健吾?」
その言葉に、思わずドキッとしてしまった。
って事は、楓の裸を見る事が出来る‥‥‥幼馴染みだから小さい頃から何も意識する事なく、何度も楓の体を見ていた気がする。
でも成長した楓の身体を見るのは、もちろん初めてです。ヒデ兄ですら知らない楓を僕は知ってしまう。
そう考えて、ほっぺたが赤くなっていくのは、湯気のせいだけじゃない気がする。
「馬鹿・・・ガキじゃあるまいし、風呂ぐらい一人で入れよな。それにこのバスルームじゃ狭くて二人は無理だろ。」
うっ・・つい気持ちと裏腹な事を言ってしまった。
「そうよね、やっぱり狭いよね・・・健吾が先に入りなよ、私、お湯を汚しちゃうかもしれないからね」
少し寂しそうに呟く、楓の表情が切なかったです。

お互いお風呂から上がった後は、どう場を繋いだらいいのか分からず、ダラダラと二人でテレビを見ていた。
11時前になり映画もエンドロールが流れ始める。
「明日、7時半集合だっけ健吾?」
「あぁそう言ってたなぁ佳奈絵さん」
「じゃあそろそろ寝なきゃだね。明日寝坊しちゃうよ。」
正直タイミングが掴めずにいたのは、僕だけじゃなかったのかもしれない。
楓はゆっくりとベッドに潜り込んだ。
僕もベッドに潜り込み、枕元のスタンドのスイッチを、ゆっくりと引っ張った。
「あっ健吾、真っ暗にしないでね。真っ暗だと怖くて眠れないんだ私。」
「OK オレンジの光でいいか?」
「うん、ありがとう‥‥‥おやすみ健吾」
「‥‥‥あぁ、おやすみ」

どれ位時間が経ったのだろう、僕は眠れずに居た。
「悶々とする」って言葉の意味を初めて知った気がする。
楓が寝返りを打つ音が聞こえてきた‥‥‥ひょっとして、楓も眠れないのだろうか?
僕は頭を横に向け、楓の方を見つめる。
不意に楓と目が合った。
「‥‥‥どうした楓? 眠れないのか?」
「うん‥‥‥そう言う健吾はどうなのよ?」
「俺も眠れないんだよな」
「ねぇ、なんだかこの部屋、寒くない?」
「そう言えばそうだな」そう言いながら僕は立ち上がり、エアコンのリモコンを探した。
リモコンはすぐに見つかったが、僕はそれを手にするのを少しためらった。
意を決し、僕は楓の方に振り返る。
「俺が温めてやろうか、楓」
耳まで熱くほてっていくのが分かる。
「うん」楓が、ためらいもなく返事をしてくれた。
ひょっとしたら、僕と同じ様に悶々としていたのかもしれない。
楓がベッドの端っこに身体をずらす。
「ねぇ、やっぱり電灯消してもらっていい?」
「あぁ」僕は、スタンドの消してから、未だ楓の体温が残るベッドに潜り込む。
楓は、何かを待つかの様にベッドの端っこに寄ったまま、身動き一つしないでいた。
「こっちに来いよ。それじゃあ、お前を温められないだろ」
「ごめん健吾」そう言いながら楓が僕に身体をすり寄せてくる。

僕らは向かい合わせになり、お互いを見つめる。
「‥‥‥なぁ楓。 考えてみたら、小さい頃から俺が思い浮かべる情景の中に必ずお前が居たんだよな。明日は遠足って夜、布団の中で想像した風景では、俺は必ずお前と手をつないでいたし、仮面ライダーに変身する時、俺が守ろうとしていたのは必ずお前だった。ずいぶん、回り道しちゃったけど、俺はお前がずっと好きだった。もちろん、その気持ちは今だって変わってないぞ」
「‥‥‥ありがとう健吾、私も大好きだよ。確かに考えてみたら、私もおままごとの相手役は、必ず健吾だったわよ。いつかこんな日が来るのを、期待していたのかもしれないわね私」
お前、それって欲求不満なんじゃぁ‥‥突っ込みを入れそうになったが、今はそんな空気じゃないと思い、言葉を飲み込む。

そっと唇を寄せてみた。
待っていたかの様に、唇を突き出す楓
‥‥‥今までで一番長いキスだったと思う。
離れた唇を、さまよい探しもう一度唇を求める、そんな事をただ繰り返す。
そこには誰にも邪魔されない、二人だけの時間が流れていた。

パジャマ代わりのTシャツの上から、楓の乳房にそっと触れてみる。
いつも、ふざけて触る楓の乳房とは、違う感触が伝わってきた。
温かくて凄く柔らかい‥‥‥それが素直な感想だ。
「あれ? ブラ外したんだ」
「うん、寝る時まで胸を締め付けていたら、悪い夢見ちゃいそうでしょ」
「なるほどね、確かにそうかもしれない。俺的には、女の子のブラを外す儀式を楽しめなくて、少し残念なんだけどな。」
「儀式ねぇ‥‥‥あんたの事だから、外し方が分からなくて苦労するんじゃないの?」
「確かにな。でも、外し慣れているのもやばいんじゃないか?」
「それも、そうだね」クスッと楓が笑いながらキスをしてきた。
キスをしながら、僕はもう一度楓の乳房に手を持っていく。
母親の胸の感触なんて、昔の事過ぎてもう覚えてはいない‥‥‥って言うか想像したくもない。
ゆっくりと楓の少し小さい乳房を揉んでみる‥‥‥本当、柔らかい。
その優しい感触に、脳がしびれて意識が飛んでいった。
「痛いよ健吾、そんなに強く握ったら」
柔らかい感触を楽しむのに、夢中になり過ぎたみたいだ、「ごめん楓」そう言いながら今度は優しく楓の乳房を揉んでみる。
ツンっと尖った乳首に指が触れる度、楓が小さく声を漏らした。

Tシャツをたくし上げると「やだ、恥ずかしい。」って呟き両腕で胸を隠してしまう。
その言葉に、その仕草に、僕の脳内回線は完全にショートしてしまい、半ば強引に楓の腕を開き、ゆっくりと乳房を揉み、乳首を吸っていた。
「恥ずかしいよ健吾、そんなにやらしくしないで」そう言いながら楓は身体をくねらす。
そんな楓の吐息が少しづつ荒くなっていくのが分かる。
今、楓は僕の腕の中で、少女から大人へと妖しく変わりつつあった。

僕がそうさせていると考えると、気持ちが大きくなった。
その気持ちが、楓のスエットパンツの中へ手を忍ばせようとさせている。
僕の右手が、ゆっくりとショーツの上を走る。
中指が何かを探すかの様に、固く閉ざされた亀裂をなぞる。
一段と大きな声をあげる楓
その声が、僕をもう一つ先の行動に囃子立てた。
ショーツを少しずらして、今度は直接亀裂をなぞる。
少し指に力を入れると、ゆっくりと亀裂が開き、僕の指を迎え入れた。
温かく湿った、楓の秘めやかな部分をゆっくりと僕の指が伝う。
小さな蕾に指先が触れた途端、楓の体が大きく波打った。

「嫌っ‥‥‥健吾、やっぱり怖い」
楓の怯えた様な小さな囁きに、僕は我に返った。
「ゴメン、楓。調子に乗り過ぎた」
「ううん。私こそ、こっちから誘ったのにゴメン。やっぱり私達には早すぎるよ、こんな事」
ここまで来て、それはないだろう~‥‥それが、正直な気持ちだった。
でも男以上に女の子には大切な事で有るのは、分かっているつもりだ。
「少し残念な気もするけど、焦る事は無いんだよな・・・夜は長いんだから」
バスルームでの呟きが、頭の中を過った。
そうだよな焦る事はないんだよな、これは競争では無いんだし(例え競争だったとしても、おっぴろげに公表出来る事じゃ無いですし)、今じゃなくても楓は、僕の前にずっと居てくれる‥‥と思う‥‥って言うか居て欲しい。
ひょっとしたら、今はダメでも雰囲気に流されて1時間後はOKなのかもしれない(往生際が悪いですか、僕?)。
色々な思いが頭の中を駆けめぐる
「ごめん健吾、怒った?」
「んっ? 怒る訳ないだろ。色々、考え事してた。」
「本当にごめんね。健吾の事、信用していない訳じゃないんだけど、急に不安になっちゃって‥‥」
「仕方ないさ、きっと。」
僕の腕から離れようとする楓
「なぁ楓。寒いから楓の事、ずっと抱きしめててもいいか?」
「‥‥うん健吾」
もう一度楓が、僕に身体を押し付けてきた。
ぎゅっと抱きしめた楓の、胸から痛い位の鼓動が伝わってきたから、きっと抱きしめ合って寝る事自体、楓にとっては一大決心なのかもしれない。
そう思うと余計に楓の事が愛しく思えた。
窓からは、相変わらず青白い光が差し込み、楓を照らしている。
このままずっと、出来るのなら一生、楓の事を見つめていたい、長めのまつげ、少し高いその鼻、プルンとした唇、すべて独り締めしてしまいたい。

いつの間にか、小さな寝息を立てていた楓。
そっとキスをして「おやすみ」って呟いてみる。
小さく微笑む楓の顔をまぶたに焼き付けてから、僕もゆっくり目を閉じた。


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「任せておきなさい、伊達にモリヒデと4年も付き合ってる訳じゃないからね(笑)」
佳奈絵さんの、そんな強気の発言が頭から離れません。
まさか、そう言う意味だったなんて・・・
あっ皆さんには、何の事かさっぱり分かりませんよね(^_^;)
こんばんは楓です。
―――――――――11月06日(土)―――――――――
‥‥‥ったくぅ健吾とお兄ちゃんは、尾道の何をリサーチしたって言うのよ!
コモンを出た後、二人が向かおうとしたのは、尾道市内のとあるパソコンショップ。
何が悲しくて尾道まで来て、パソコンなんか見なきゃいけないんでしょう(-_-#)

「いいわよ別に~。男二人でパソコンショップでもメイドカフェでも行ってらっしゃい♪」
そう言いながら佳奈絵さんは、車のキーホルダーのリングに指を入れてクルクルと回して弄んでいました。
さすがです、佳奈絵さん!!

そんな訳で、私達は佳奈絵さんが行きたがっていた、御袖天満宮に向かって歩いてます。
御袖天満宮は映画「転校生」で、尾美としのりさん演じる一夫と小林聡美さん演じる一美が、石段から転げ落ちて互いの体が入れ替わってしまうシーンのロケ現場なんですよね。
・・・狭い路地には生活感が漂い、どこからともなくラジオかテレビの音が聞こえている。
何気なく見た交差点の奥の路地では、野良猫達がドデーンと路地の真ん中で昼寝をしていたりしている。
昭和なんて時代もちろん知らないけど、きっとこんな感じなんだろうなぁって気がしました。
どこか懐かしい様な温かい様な、そんな時間がこの街には流れています。


「しかし尾道って本当に坂の街よね~」
佳奈絵さんが少し息を弾ませながら、呟いてます。
「何だヒグラシ、もう息が上がったのか?」
「うるさいわね~。か弱い女の子なんだから、仕方ないでしょ~。あ~良いわね~若いって、楓ちゃんも健吾君も息切れてないし‥‥‥」
「そんな佳奈絵さん、『若い』って言ったって俺達と3つしか違わないじゃないですかぁ」
「その3つが大きな違いなのよね、健吾君。もう私ってオバサンの領域に足を踏み入れちゃったのかなぁ?」
「そんな事無いですって佳奈絵さん。きっと運転で疲れてるんですよ、ねぇお兄ちゃん」
「いや、確実にオバサン領域だろうヒグラシは(笑)」
あちゃ~、お兄ちゃんに話題を振ったのが間違いでした(・_・;)
「私がオバサンなら、あんたも確実にオジサンだわよ。‥‥‥あっ、ねえここがそうじゃない、楓ちゃん?」
「あっそうですね、ナビだとここみたいです。うわっ、結構石段多いですね」
「うぉっ、確かにそれなりに数が有るなぁ‥‥‥ヒグラシはここで待っとくか?」
「なんでよ~ここまで来て上らなかったら、来た意味無いじゃないの。いざとなったらモリヒデにおんぶしてもらうからね」
「無理無理リアルに無理~。ヒグラシをおぶったら絶対ギックリ腰になるからよ」
「あ~お兄ちゃん、ひど~い。最愛の彼女にそんな事言うなんて」
「あっ別に良いのよ楓ちゃん♪ モリヒデが最愛の彼氏じゃないから(笑)」
「マジかよヒグラシ様ぁ」
‥‥‥う~ん佳奈絵さんったら、随分とお兄ちゃんの扱いに慣れてきたみたいですね(笑)
「仕方ないわね、最愛の彼氏予備軍に入れてあげるから、泣かないのよ坊や」
「あっ佳奈絵さん、俺もその予備軍に入れて下さいよ~」
「ちょっと~、健吾! 何言ってんのよ~あんたには私が‥‥‥」
「そうよねぇ、健吾君には最愛の楓ちゃんが居るんだから、入会資格は無いわよ(笑) さあ、気合入れて上るわよ」
そう言うと、佳奈絵さんはゆっくりと石段を上り始めた。


IMG_0302.jpg「あっ、この風景。あのシーンのままですね、佳奈絵さん」
「そうね、ここから転げ落ちるんだね。でも、ちょっと痛そうよね。」
「まぁヒグラシの場合、石段の方が壊れそうだけどな」
「いいわよ別に。絶対にモリヒデを下敷きにしてやるんだから(笑)」
「んでヒデ兄と佳奈絵さんの身体が入れ替わる訳ですね」
「やだ~健吾君、気持ち悪い事言わないでよね。モリヒデの体になんか乗り移りたくないわぁ」
「おう、俺だってヒグラシのペタンコの胸なんかに、乗り移りたくないわい」
「いやヒデ兄。胸が有ったら何するつもりなんっすか?」
「ちょっと健吾~、何いやらしい事考えてるのよぉ、この変態!」
とは言いつつ、健吾と私の体が入れ替わった時の事を考えて、少し赤面してしまった(^_^;)。


御袖天満宮をゆっくりと見学した後麓に戻り、もう一度コモンの前を通って、ロープウェイで千光寺に向かう。
ここから眺める尾道の景色は、これぞ瀬戸内の街って感じですね。
お兄ちゃんと佳奈絵さんは、それぞれがカメラを構えて何枚もその風景を写真に収めてました。
何だかんだ言っても、やっぱりこの二人は仲が良いんですよね。

「あっこの石の手すり‥‥‥朝の連続テレビ小説のオープニングに出て来る場所じゃないですか佳奈絵さん?」
「あっ、そうかもそうかも♪ でも楓ちゃん達は、平日絶対に見れないでしょう、あのドラマ」
「そうなんですよ、だから毎日録画して帰ってから見てるんです。たまたま土曜日の朝見たら、はまっちゃってしまって。『駅伝君』カッコイイですよね。」
「あ~分かる、ちょっと不愛想な感じだけどイイ男だから、許せちゃうわよね~。」
「ん~? イイ男って俺の話かぁ?」
「お兄ちゃん、恥ずかしげもなく良くそんな事言えるわねぇ」
「ん? だって事実やんか」
「はいはい、そう言う事にしといてあげるから。ほらねぇ見てごらんモリヒデ、下までず~っと路地が続いてるわよ」
「おっ、これぞ『坂の町 尾道』って景色だな。一枚撮っとかんとな」
「・・・えっ? あんたこの景色をその単焦点で狙う? ここは純正のレンズの方が画像がシャープなんじゃない?」
「そっかぁ? 俺なら手前の石段辺りに置ピンして奥の方をぼかすけどなぁ」
‥‥‥仲が良いのは分かりますが、こんなマニアックな会話のデートって、どうなんでしょうねぇ?
やっぱり佳奈絵さんも、相当なヲタクが入っている様な気がします(笑)


一応、男共の希望を聞き入れて、パソコンショップに顔を出した後(ここでも佳奈絵さんのマニアックな一面を顧みちゃいました‥‥‥お兄ちゃんの影響でしょうか、結構パソコンのパーツとかも詳しかったんですよね)、尾道ラーメンと尾道焼きと言う炭水化物だらけのボリュームたっぷりの夕ご飯を食べました。
そして佳奈絵さんが予約しておいたビジネスホテルにチェックイン。
「はい、これ健吾君たちの部屋の鍵ね。私達は下の階だからね。」
「了解っす。ヒデ兄、部屋入ったら少しゆっくりしましょうよ、今日土曜日だからTVの映画も気になりますし。」
「そうだな健吾。お前先に風呂入れよ」
えっ‥‥‥あの~
「ほら、みんなエレベーター来たわよ。楓ちゃん、5階と6階ね」
健吾‥‥‥折角なのに、お兄ちゃんとゆっくりするって‥‥‥
「さぁ5階着いたわよ」そう言うと佳奈絵さんは、お兄ちゃんの腕を引っ張りエレベーターホールに出た。
「じゃあ明日の朝は7時半に1階のロビー前に集合よ」
佳奈絵さんは、そう言いながら私にウインクをした。


「‥‥‥なんなんだ今のは?」唖然とした健吾が問いかけてきた。
「さっ、さあ~?」
‥‥‥このダブルデートが決まった晩、佳奈絵さんは「ちゃんと、夜は二人っきりにさせてあげるから。」って言っていた。
「でも、そんなのお兄ちゃんが許さないんじゃないですか?佳奈絵さん」
「大丈夫、モリヒデだって邪魔されたくない気持ちと、楓ちゃん達を二人っきりにはさせておけない気持ちと半々なんだから。いざとなったら、私が何とかするから。任せておきなさい、伊達にモリヒデと4年も付き合ってる訳じゃないからね(笑)」
「いざとなったら、何とか」って、こう言う強引な行動の事だったんですね(^^ゞ
エレベーターのドアが開き、私達は6Fのエレベーターホールに降り立つ。
「・・・・・・なぁ楓・・・これってひょっとして・・・お前とおんなじ部屋って事かぁ?」
「何よ、嫌なんなら今から5Fに降りる? きっと佳奈絵さんに睨まれるわよ(笑)」
「いや・・・もちろん嫌じゃないけどさ。明日の朝、ヒデ兄達に会うのがちょっと怖い様な恥ずかしい様な・・・」
「疾しい気持になる様な事しなきゃ良いんじゃないの?」
「当たり前だろ、何で楓とそんな事しなきゃいけないんだよ。」
「ちょ、ちょっと廊下でそんな事言わないでよね・・・」
「すまんすまん・・・603号室、603号室っと。おっここだ、しかしこんなカードのキーなんて初めて使うわ。」
「そうね、私も初めて見たわ。ここに差し込むみたいだよ健吾」
静かに部屋のドアを開けて中に入る。
「あれっ?どうやったら電灯が点くんだ、これ?」
「え~私だって分かんないよぉ・・・」

携帯の明りで、電灯のスイッチを探している健吾の背中に、静かに抱きついてみる。
「楓・・・」
「目が慣れるまでこうしてよ、健吾」
我ながらちょっぴり大胆な行動に出ちゃいました(*^_^*)
カーテンの隙間から青白い街の明りが差し込んでいた。
振り返った健吾が、その明りを頼りに私を抱き締める。
「健吾・・・」
そっと唇を重ねる。そして甘く静かな時間がゆっくりと、この部屋に流れて言った。

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あぁ~~~(笑)、免許取得後初の運転で疲れてます、しかも、知らない山道を長距離運転なんですよ。
モリヒデには、気遣いって物が無いんですから(-_-#)
こんにちは、佳奈絵です。
―――――――――11月06日(土)―――――――――
まぁ、こんな愚痴が言える位ですから分かられると思いますが、無事に尾道に到着しました♪
先ずは‥‥‥お腹が空いたと、うちのオス共(笑)が騒ぎ出しましたので、お昼ご飯を食べる事にします。

「え~っと‥‥あっヒグラシ、そこの交差点を左に入って」
「ちょっと、そんなに急に言わないでよね。車線変更怖いんだから」
「あっ、今なら大丈夫っすよ佳奈絵さん。後ろに車居ませんから」
「ありがとう、健吾君 え~っとウインカーを出して左のドアミラー確認して‥‥‥‥‥‥‥‥‥ OK~ちゃんと入れたぁ」
「当たり前だろ、そん為に教習所通ったんだから。
んじゃあ、その先駅の所で右に入って‥‥‥そうその交差点。右折したら道なりに進んで、そのうち右側に市役所が見えるはずだから」
「あの向こうに見える大きな建物が市役所じゃない、お兄ちゃん?」
「ん~、そうだな。たぶんあれだな」


「おっラッキー、空車ランプが点いてる」
パーキングチケット販売機のゲートを潜りました‥‥‥でも、どう見ても車ばっかりで、駐車場が空いている様には見えないんですけど。
「あっ佳奈絵さん、あの突き当たりの右側が空いてますよ」
「おっ、本当だ。ヒグラシあそこだあそこ。」
いや言うのは楽でしょうけど、とうやって私にあそこに止めれって言うんでしょうか?
「ちょっとモリヒデ、無理だって。頭からは突っ込めないし、どこかでUターンしてバックで入ろうにも、私そんなん出来ないよ~」
「ったくぅ、しょうがねえなぁ。ほら誘導してやっから、挑戦してみ。」
「え~っマジで?」
「マジマジ♪」

「OK。じゃあハンドルまっすぐに戻して‥‥‥‥‥ハンドル回し過ぎ、反対に1回転して‥‥OKストップ。じゃあそのままバックして‥‥‥オーライオーライ‥‥オーライ‥‥‥はいスト~ップ」
はぁ~何とか無事に駐車出来ました。ε~( ̄、 ̄;)ゞフー
誘導するのは馴れていましたが、誘導されるのは初めてですから、凄く緊張しました。


コモン店内「ヒデ兄、何食べるんっすか?」
「尾道って言ったら、あれよね~楓ちゃん♪」
「はい、あれしか無いですよねぇ。ちゃんと携帯ナビにお店を登録して来ましたよ、佳奈絵さん♪」
「何だよ、あれって? お好み焼きなら広島だぞ。なぁ健吾」
「そうっすね。尾道名物って何か有りましたっけ? 尾道ラーメン?」
「これだから男子は、つまんないわよね楓ちゃん」
「そうですよね、佳奈絵さん。健吾、あんた事前に調べたんじゃなかったの? ・・・あっ佳奈絵さんこの信号渡った先みたいですよ」
「いや、サクッとは調べたんだけどなぁ‥‥‥えっ、ここ? オープンカフェの有る普通の喫茶店じゃんか」
「そうよ、ここよ健吾君。でも、実は有名なんだからね、ここの『コモン』って喫茶店」
う~ん、一度行ってみたいと思っていた喫茶店に、ついに来ちゃいました♪

「‥‥‥シックな感じの内装だけど。特になんだなぁ、これっと言って特徴が有る訳じゃないしなぁ、そう思うだろ健吾も。」
「そうですねぇ‥‥でも何か見覚えが‥‥‥‥あっ思い出した、この喫茶店ってあれじゃないですか、ほらっ佳奈絵さん、あの映画の中に出てくる喫茶店じゃないですか?」
「そうだよ健吾、やっと分かった? この尾道を舞台にした映画って結構有名なんだよ。この前一緒に佳奈絵さんから借りたDVD見たでしょ」
「主演の尾美としのりと小林聡美が若過ぎるから、ほんと古い映画だな~って思ってたけど、そう言う伏線が有ったんだ、‥‥‥『転校生』だったっけタイトルは?」
「そうよ健吾君、あの映画の監督・・・大林宣彦監督は、この尾道を舞台に6本もの映画を撮ってるんだから」
「『うん.何?』や『RAILWAYS』の錦織監督と一緒ですね、佳奈絵さん」
「そう言われみれば、そうね。 考えてみたら松本清張の『砂の器』に始まって『白い船』『うん.何?』『砂時計』『天然コケッコー』『未来日記』『アイ・ラヴ・ピース』っと島根が舞台の映画って結構有るわよね、TVだって『だんだん』が有ったし、『ゲゲゲの女房』も掠ってるわよね」

そんな話をしているうちに、お待ちかねのベルギーワッフルが運ばれてきました♪
と~っても美味しそうですぅ♪コモンワッフル「おっ、意外と美味しいじゃんベルギーワッフルって」
「あれ? ひょっとしてお兄ちゃんベルギーワッフル食べた事ないの?」
「おぅ、正直ペラッペラのワッフルと同じだと思ってたから、食う気しなかったんだよな今まで。」
「さすがに家じゃあ作れないからね、ベルギーワッフルは」
「えっ佳奈絵さんでも作れないメニューが有るんですか?」
「ちょっと健吾~考えてみなさいよ、どこの家にベルギーワッフルの形したフライパンが置いてあるのよ~」
「あっ、そう言う事か。確かにこの形は無理っすよね‥‥‥おっ、このワッフル、外はサクサクなのに中はしっとりしてて旨い!」
「本当ね健吾君。家で作ったらこのサクサク感は難しいわよ、きっと」
「中に挟んだアイスクリームがまた絶妙ですよね佳奈絵さん♪」
「ひと口食わせろよ楓。ほら俺のカスタードクリームをやるからさ。」
「あっお兄ちゃん、それ『ひと口』って言わないよ普通。取り過ぎだって」
う~ん、どこに行ってもモリヒデの卑しさは変わりませんね‥‥‥お洒落なフレンチレストランとか絶対一緒に行きたくないですね
(-“-;)ゞ

「しかし、佳奈絵さんって映画とか詳しいんですね」
「えっ? そんな詳しいって程詳しくはないわよ私」
「健吾、ヒグラシは詳しいってもんじゃないぞ、マニアと言うかヲタクと言うか(笑)」
「あっモリヒデ、ヲタクとは失礼しちゃうわね。」
「へぇ佳奈絵さんって、映画好きなんですね~ちょっぴり意外かも」
「え~、どうして楓ちゃん?」
「だって佳奈絵さんって映画って言うより、ゆっくり読書とかしてそうなイメージ有るから」
「緑川はそう言う趣味が有りそうだけど、ヒグラシの場合読書って言ったらマンガか雑誌位だよな。映画って言ったって、家でDVD見ながらポテチをバリバリ食うのが殆どだな」
「え~佳奈絵さんがカウチポテトですか? ますます意外ですね」
「健吾君まで~((+_+))。ちょっとモリヒデ、私のイメージを壊すような事言わないでよね」
「元々、大したイメージじゃないだろ」
「あんたよりはマシだと思うわよ」
「そうっすよヒデ兄。ヒデ兄のイメージって言ったら、部屋でポテチ食べながらゲームしてるか、マンガかアニメ見ているイメージしか沸かないんですから(笑)」
「あれ、健吾~。俺のイメージってそんな物なの?」
「お兄ちゃんの場合、ヲタクのイメージしか思い浮かばないわね。」
「うんうん、確かにモリヒデのイメージって他にないわねぇ」
「『ロッキングチェアに揺られながら、ブランデーグラスを傾ける』俺とか、『こぼれ日の降り注ぐのガーデンテラスで、香り高い紅茶を飲みながら愛読書のリルケの詩集を読む』俺とか、色々イメージがあるだろ~」
「ヒデ兄、イメージがベタ過ぎるっすよ~」
「お兄ちゃんの口からリルケの名前が出る事自体あり得ないわぁ」
「モリヒデ~、あのアパートの何処に、ロッキングチェア置いたりガーデンテラスの有る庭が有るのよ~」
「‥‥‥ちきしょう~お前ら、ここから松舞に歩いて帰らせるぞ~」
「ふふ~んモリヒデぇ。私の指に引っ掛かってる物、何か分かるかなぁ?」
そう言いながら、車のキーを指で弄んでみる
「あっヒグラシ、俺の車のキー返しやがれ」
「やだよ~♪」
うん。1対3でモリヒデをからかうと、さすがのモリヒデも負けちゃうみたいですね(笑)


お店の出窓に飾られた鉢植えを眺めながら、紅茶の香りを楽しむ。
小春日和の休日、こうしてみんなと楽しく過ごせるって、やっぱり最高ですよね♪
10年先であっても20年先であっても、こうして四人で笑い合うのを願っている事に、ふっと気が付きました。
私にモリヒデ、楓ちゃんに健吾君。この4人が笑い有っているって事は、4人とも幸せに暮らせているって事ですからね。
紆余曲折は有るにせよ、4人が家族と言う同じ道を歩んで行けたらって、どんなに幸せだろうかって‥‥‥。


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本田・沢田編【完結】
2009年収穫祭編【完結】


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大森の実家に着いてみると、楓と健吾の奴は垣根の所で待っていた。
「おはようございます、佳奈絵さん。お兄ちゃんもおはよう~」
「ヒデ兄、佳奈絵さん、おはようございます」
「おっす、楓、健吾」「おはよう、健吾君に楓ちゃん。良い天気になったわね♪
「そうっすねぇ佳奈絵さん。ところでねぇヒデ兄、長距離運転大丈夫っすか?」
「おう、任せとけって」
とは言ったものの、昨日は深夜残業になっちまったから、正直眠いっすOo。(。pω-。)
まぁ、いざとなったらヒグラシに運転させれば良いかぁ‥‥‥ただ若葉マークのヒグラシの運転の方が危険性が高いって話も有るんですけどね(⌒∇⌒;)ゞ
おはようございます、モリヒデです。
―――――――――11月6日(土)―――――――――
俺達はこれから、尾道に一泊旅行に出掛けます。
でも今回はヒグラシと二人でお泊まりデートじゃないんですよ、楓に健吾と言うおまけまで付いています(-“-)

何でも、バイトして貯めたお金で、二人でこっそりと旅行に行くつもりだったみたいなんですが、さすがに相手が健吾とは言え楓と二人で旅行させるのは、兄として許し難い物が有りました。
「ならさぁモリヒデ、私達も一緒に出掛けようよ。うちらが保護者として同行して、ツインを二部屋予約すれば文句無いでしょう?」
ヒグラシの奴が、そう提案してきた。
最初は、楓の奴が嫌がったけど何やら女同士で話し込んだ挙句、俺が車を出す事で楓は納得したみたいです。
でも俺の方は全然納得してないんですけどね。結局、運転するのは俺だし、何だかんだ金も出してやらなきゃいけないんだろうし‥‥

そんな中、ヒグラシが運転免許試験に合格し(正直、2回は落ちるだろうと予想してたんだが)、来年の春からは雲山でOLするんだし(これに関しても「よくもまぁ、鈍臭いヒグラシが採用されたもんだ、奇跡に近いな」っと内心思ってたりします)、それまでに車に慣れておきたいって言い出したんで、最終的に今回の一泊旅行が決定したんです。


横田越え俺の実家からだと、国道54号線よりも国道314号線で尾道に向かった方が近いから、結構厳しい山道も有りますがそっちのルートで向かいます、紅葉もこっちの方が見応えが有りますからね。
「ねぇお兄ちゃん、尾道ってここから何時間くらいかかるの?」
「あっ待ってね楓ちゃん、ナビに表示されてるから‥‥‥あと二時間位はかかるみたいよ。」
ヒグラシの奴、ずいぶん俺のカーナビの扱いにも慣れてきました。
まぁ、毎日の様に俺を足代わりに使ってますからね(-_-;)
「二時間かぁ、着いたらお昼前だね健吾」
「でも楓、休憩だってしなきゃいけないから、もう少しかかるんじゃないか。ねぇヒデ兄?」
「そうだな、さすがに山道を二時間走り続けるのはきついかなぁ。それに途中でヒグラシに運転変わるから、間違い無くペースダウンするだろうし」
「何それ?私が悪人みたいな言い方じゃん! 安全運転って言って欲しいなぁ、そこは」
「安全ねぇ‥‥お前が運転する事自体が危険な気がするけどなぁ」
「あ~、ねぇちょっと聞いたぁ楓ちゃん健吾君、酷いよねモリヒデの言い草」
「そうよ、お兄ちゃん酷いよ~そのセリフ」
「そうっすよヒデ兄。俺、交通安全のお守り持って来たから大丈夫すって」
[お守り]ヾ(*'-'*)エヘヘ
「‥‥‥」一瞬車内が静まり返った
「何よ健吾、あんたが一番佳奈絵さんの運転を信用してないって事じゃないの?」
「よ~し良く言った健吾!それでこそ俺の舎弟だ(笑)」
こう言う天然ボケをやってくれるから、健吾の事憎めないんですよね~
「健吾君までひど~い。‥‥とは言いつつ、私も人数分の松舞神社のお守り買ってきたんだけどね(笑)」
[お守り] [お守り]ヽ(*^~^*)/ [お守り] [お守り]
ヒグラシのカミングアウトを聞いて、改めてみんなで大爆笑した。


県境の道の駅でトイレ休憩をしたついでに、ヒグラシに運転変わる事にしました。
「‥‥‥シートの位置はヨシ‥‥‥ミラーの位置も動かして‥‥‥。
みんな、シートベルトしたわね? いい?出発するわよ」
「おいヒグラシ、そんなに緊張するなって。そんなに力んでたら長距離運転出来ないぞ」
「分かってるわよモリヒデ~ え~っと後方確認して‥‥‥右のミラーを見て‥‥‥」
「ヒデ兄、マジで大丈夫っすか?」健吾が、後ろのシートからそっと耳打ちしてきた。
「あぁ、大丈夫だって‥‥‥」そう、小声で言い返した途端、車がキュルキュルとタイヤを鳴らしながら急発進した。
「‥‥‥なぁ健吾やっぱり少しヤバいかもしんねぇ」俺は健吾と目を合わせた
(:´ヘ`)ゞ (´ヘ`;)ゞ
「‥‥‥」
「‥‥‥‥‥‥」
車内に妙な静けさと言うか緊張感が漂っています
「‥‥‥ヒグラシ」
「‥‥‥‥‥‥」
「‥‥‥なぁヒグラシ」
「‥‥‥」
「‥‥‥お~いヒグラシ~」
「‥‥‥‥‥‥黙ってて!運転に集中してんだから」
「‥‥お前、運転に集中って前ばっか見過ぎだって。周りの景色も見なきゃ逆に危ないぞ。」
「そんな事言ったって、怖くて周りなんか見てらんないわよ~」
「いや別に、首を回して横向けって言ってるんじゃないから。進行方向の先の先なら、そんなに視線移動しないだろ。そこを見ておくだけで次の運転動作を予測出来るだろ、それが逆に安全運転になるんだって」
「先の先って‥‥‥あっ、ねえ向こうから来る車のボディに一杯水滴が付いてる、やだ~この先雨降ってるのかなモリヒデ?」
「う~ん、他の対向車は濡れてなさそうだし、対向車線に濡れた轍はないから、洗車帰りじゃないか。」
「そっか良かった。雨の日の運転なんて余計怖いからね。」
「尾道が雨だったら最悪よね、健吾」
「そう言えば、楓って雨女じゃなかったっけ?」
「誰が雨女だって?健吾!」
「だって、運動会や遠足って雨の時が多かったじゃんか。お前と出掛けててスッキリと晴れた日って、数える程じゃないかよ~」
「それは、私じゃなくてあんたが雨男なんじゃないの?」
「まぁまぁ二人とも大丈夫だって。ここに脳がお天気な日本一おめでたい男が居るんだから」
「んっ? それって、ひょっとして俺の事か? そうそう、赤飯 御頭付の鯛 モリヒデ様って位、おめでたいからな。祝事の度に駆り出されるんだよな俺って」
「聞いた事無いよお兄ちゃん、そんな言葉。『地震 雷 火事 兄貴』の間違いじゃないの~」
「そう言えばヒデ兄は、棟上げの餅巻きには必ず行ってるもんね。」
「あぁ健吾君、それは招かれたんじゃなくて、モリヒデが餅目当てにノコノコと出掛けてるだけだから(笑)」
~~~(/ ̄▽)/ (餅) (餅)  (餅)  (餅)
「お前ら、相変わらず好き放題言うなぁ。しかしヒグラシ、そんだけ喋れるって事は、少しは緊張がほぐれたって事かな?」
「あっ、そう言えばそうねぇ。オシャベリしながらでもちゃんと運転出来てるし、周りの景色を見る余裕がちょっと出来て来たわぁ」
「そうタだろ~、先の先の予測が出来るから運転が少しスムーズになっただろう」
「うん、確かにそうね」
まぁ、まだまだ危なっかしい運転には変わり無いですけどね。
でもまぁ、少しづつヒグラシにも運転に慣れてもらって、いずれかは二人で運転変わりながら長距離ドライブをしてみたいですね。
多分その頃になっても、ヒグラシの運転には注文が多い事とは思いますけどねヾ(≧∇≦)〃

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